2004年2月 情緒的な街、東京神楽坂に“リストランテ・ステファノ”をオープンしました。来日してから13年が過ぎ、レストランを構え、現在10年目を迎えました。その間に、日本では様々な出来事があり、その頃とは状況も随分変わりました。しかし、変わらないものがあります。それは、私の料理に対する思いです。食事は人々をリラックスさせ、心を豊かに満たし、かけがいのない時間(precious time)であると思っています。イタリアでは食事の時間をとても大切にしています。生きる活力となり、生活に彩りを与え、全ての源となっています。ファーストフードという便利な食文化もありますが、その食材に最も適した調理法で旬の料理をゆっくり味わう時間を大切にしてもらいたいと思っています。私は、その、『あなたの人生のひとときを豊かにすること』を使命としています。
私は北イタリアのヴェネチアを州都とするヴェネト州で生まれ育ち、料理上手な母の手料理で大きくなりました。私は4人兄弟ですが、そんな子供たちを母はお腹だけではなく心も満たしてくれました。日々のあわただしさの中、つい何かを見失いそうになってしまう現代生活を、食事の面から後押し、お役にたてればと願っています。
この私の故郷の本当の北イタリア料理を皆様に味わって頂きたいと思っております。様々なイタリアの旬な料理を楽しんで、イタリアの食文化を感じて頂けたらとおもいます。